スポーツのケガ|ももかんについて

太ももの打撲ももかんについて

ももかんってなに?

ももかんとは、コンタクトスポーツにおいてふとももをタックルされたり膝が入ったりすることで痛めた状態です。

 

正しく名前を表現すると、大腿部打撲による筋挫傷で、損傷している筋肉は大腿四頭筋で多くは中間広筋・外側広筋に起きているといわれています。

正式名称としては、「チャーリーホース」というのですが、他の名称として「ももち」や「ちゃらんぽ」という名前もあるそうです。「チャーリーホース」は、外国の競走馬(チャーリー)が脚をケガしてひきづって歩いていた様子と似ているからついたそうです。

 

「ちゃらんぽ」はプロレスで大腿部を膝蹴りする技がありそこから来ているそうです。「ももかん」や「ももち」は地区によって名称の差があるようですが、宮城県のラグビー関係者では「ももかん」が一般的でした。名称に関しては、いろいろあるようなので参考程度にご理解ください。

ももかんで痛める場所と症状

ももかんで痛めるのは、大腿四頭筋という筋肉です。大腿四頭筋は大腿直筋・外側広筋・中間広筋・内側広筋という4つの筋頭が集まって構成されています。

 

大腿直筋が一番表にあるのでケガをしそうに見えますが、実際打撲したとき痛むのは、骨とぶつかったものの間に挟まる中間広筋・外側広筋が損傷しやすいといわれています。また、中間広筋、外側広筋の位置が相手選手と接触したときに、ぶつかりやすいという点も挙げられます。

 

症状として、表面上はなにも起きていないように見えることもありますが、奥のほうで痛んでいることが多いです。実際ももかんになると歩けないぐらい痛いかったり、脚に力が入らないため膝から崩れるようになったり、立てない選手もいます。

 

上記画像は、『ボディーナビゲーション』・『肉単』から引用。

ももかんになった時の最初の対応

ももかんをはじめケガの際の基本は、RICE処置を行います。試合中で症状が軽度の場合は、選手が動けるなら試合を続行させますが、プレーに支障をきたしている場合は、監督やコーチと話をして交代してもらうこともあります。また、試合中は選手が集中しているためあまり痛がらないこともありますが、試合終了後は必ずRICE処置をすることを推奨します。

 

RICE処置とは、R=レスト・安静、I=アイシング・冷却、C=コンプレッション・圧迫、E=エレベーション・挙上となります。近年はRICE処置の他に固定して早期に動かす方法なども出ていますが、ももかんに関しての初期処置はRICE処置が一番良いと思います。

 

打撲した箇所は通常、腫脹がおきます。単純に言うとはれます。同時に筋肉内で出血が起きている場合は皮下出血班が見られます。これも単純に言うと黒血がおこります。(黒血は地区によって青たんや青血ともいうそうです。)

 

ももかんの処置をRICE処置と書きましたが、血腫形成を出来るだけ抑えるためにも選手が可能な限り痛めた部分を伸ばす状態(膝を曲げた状態)で固定していきます。やり方は、選手を仰向けで寝させて損傷部を圧迫しながらアイシングをして、弾性包帯やバンテージなどで下のような状態にします。良い画像がなかったので模型で写真撮ってみました。わかりづらかったらすいません。

 

移動する際は、脚を曲げたままだと動けないので、患部を出来るだけ圧迫した状態とアイシングをしますが、過度な圧迫やアイシングのし過ぎには気を付けてください。

 

アイシングの目安は15~20分を目安に行い、感覚がなくなる状態(痛みが減るかなくなる)を目指します。途中少し痛みが出る場合もありますが、その後感覚がなくなっていきます。

 

15~20分アイシングをして、痛みが落ち着いたら一度アイシングをやめて患部が熱っぽくなってきたり痛みが増してきたらアイシングを再度行います。

簡単に言うと、15~20分アイシング 40~45分アイシングを休む、を1セットとしてこれを繰り返していきます。

アイシングの時間はケガをした患部などにより異なりますので、本人の感覚も大事にしましょう。

 

アイシング中に痛みがあきらか増す場合は凍傷などの危険性もあるため、一度アイシングをやめて様子を見てみてください。また、冷やす際使うのは氷を使います。アイスパックなど入れるものがない場合は固めのビニール袋でも代用可能です。氷を入れる際は少し水を入れたほうが、患部のあたりがいいことと氷の表面が少し溶けて凍傷のリスクも減ります。

保冷剤などで代用することもありますが、冷たすぎる場合もあるので凍傷に十分注意して使用してください。

ももかんになった時のその後

ももかんの状態がどの程度かを判断する目安として、うつ伏せになりかかとをお尻につけるHBD(heel buttocks distance)の角度を計測します。以下の画像がHBDの参考画像です。

 

軽度:疼痛、腫脹は軽く、膝関節は90°以上曲げることができる。

 

中等度:疼痛、腫脹はやや強く、膝関節が90°まで曲げられない。

 

重度:疼痛、腫脹が強く、血腫形成(皮下出血班)、膝関節が45°まで曲げられない。

 

以上が目安となり、軽度の場合は約3週間以内での復帰が可能と言われています。

 

もし安静にしているのに痛みが増してきて強い場合はコンパートメント症候群の可能性もあるので、軽視せず医療機関などを受診することをおすすめします。コンパートメント症候群とは、筋肉の内圧があがり神経や血管を圧迫する状態で、万が一その状態になった場合は、早期に対応が必要なので、再度書きますが軽視せず医療機関などを受診してください。

 

また、ももかんは無理をすればすぐに走れたりしますが、痛めたまま継続してプレーすると皮下血腫内に骨化が起きる骨化性筋炎というものが発生することがあります。痛めた際は適切な処置と無理をしないことを念頭に置くようにしましょう!

ももかんの治療法

当院では、ももかんの治療として、RICE処置の指導の他に超音波治療器での治療を行っていきます。超音波とは音波の振動による音圧で治療していきます。同時にハイボルテージで疼痛抑制をかけ、微弱電気を流し損傷した部位の自己治癒力を高めていきます。

 

また、血腫を出来るだけ早く引かせるようにキネシオテープを貼り、さらに圧迫していくことが多いです。これは患部の状態や試合日程などにより対応を変えています。あとは自宅でのケアについてなどを説明しています。

 

当院では、急性期は出来るだけ毎日治療をして、早期回復を目指します。毎日の来院が厳しい場合は、週2~3回の治療を行い2~3週間以内には復帰している選手が多いです。その後は練習時に再負傷しないようなアドバイスとリハビリの話をして1ヵ月以内に治療を終了することがほとんどです。

ももかんからの復帰時期

ももかんからの復帰は以下の条件をクリアすることをおすすめします。

1、痛みや可動域の制限がない

2、筋力や柔軟性が回復している(痛くない方と比べ90%以上)

3、フィットネスの改善が十分である

以上のことが挙げられます。何度も書いているかもしれませんが、無理をしてしまうと症状が悪化したり、他の部分に負荷がかかり痛めることもありますので、オフシーズンの場合は無理をせず過ごしましょう。もし、インシーズンでどうしても、という場合は各種医療機関などを受診して相談することをおすすめします。

 

また、ももかんを繰り返す場合はサポーターの使用もおすすめしています。

ザムストのサポーターは圧迫が主な目的になります。テーピングと併用してさらに圧迫したい時におすすめです。

 

マグダビッドのサポーターはふとももの保護が目的です。サッカーやラグビーなどで毎回同じところがももかんになる選手はこちらがおすすめです。

 サポーターも目的や選手によって良し悪しがあるので、迷ったときはお気軽にご相談ください。

どうしたら良いか迷っているなどありましたらお気軽にメールなどでお問合せください。実際に患部を見てみないと判断できない点と医師のような診断はできない点は予めご了承ください。

ご相談はお気軽にお子様連れも大歓迎です! 住所 〒985-0853 宮城県多賀城市高橋2-14-15 受付時間 月~土 9:00~12:00 月~土 14:30~19:30 休診日 木曜日午後・日曜日・祝日
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